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2007年12月02日

宇野千代きもの手帖―お洒落しゃれても

宇野千代きもの手帖―お洒落しゃれても

宇野千代きもの手帖―お洒落しゃれても

きものも流行としてとらえているところが、とても興味深く読めます。戦後の昭和時代の流行、すなわちウール着物や茶羽織といった流行。洋装化が進み、きものを着たことがないお嬢さんと、お母さんの間での趣味の違いによる対立(笑)みたいなことも。スタイル誌、女優さんをモデルに、随筆などの書き手もそうそうたるメンバーで、とか。

細帯(半幅帯)のすすめ、男物のような着こなし、対丈で着て、角帯のような細さの3寸くらいの細帯を結ぶスタイル。欧米流の洋服のようなセンスを着物に持ち込む。ドレス感覚でおはしょりをなくしたり、帯をベルトのようにほっそりとしめたり、およそ古いしきたりや伝統などを一度全部とっぱらって、改めて今の時代の流行、センスを確認するような作業。
地味な色彩センス、グレイや茶や紺、白黒という洋服的な色づかい。若い人が地味に、年をとったら派手に、のような感覚は洋服から来ているもので、それを存分に取り入れましょうと。顔も含めてもっとトータルバランスを考えましょうと。。

欧米できものショウを開き、それが異国趣味だから受けるていると、それが身にしみて、世界に通用する、“民族衣装”でなく、普通に着るものとしてのきものになるように、中国のチャイナドレスが、普通にドレスとして世界の人に着られているように、きものも着てもらいたいと、そういう風に考えていたこともすごいなーと思います。

特に、男きものスタイルのセンスの取り入れ方は、いいかも!と思いました。その昔の東福門院のように(武家奥方のモード革命)、男物だったものを女性が着る、これは西洋でも同じで、歴史の中で、女性が活動的になっていくうちに動きやすいものを、どんどん取り入れていって、最後には自分のものにする。そういう流れを感じます。パンツスタイルもテーラードジャケットも、羽織も、袴もって感じに。

そういえば、遠藤瓔子さんの『きものであそぼ』の中にも、対丈で着て、細帯をしめる、みたいな提案をされていたような。やっぱりキテるかもねー。

アイディアものでは、『ちゃっかり帯』、羽織を羽織ってしまうと後ろは見えないから、前だけベルトのようにしめて後ろはなしというもの。これは、知識ゼロからの着物と暮らす入門にも、『なんちゃって帯』として登場してた。

これこそ!流行というもの。とこの本にも書いてあったとおり。(同時期に別々に考えているはずが、傾向として表れてくる、それが流行)その正体とその繰り返し、大衆の意志、それを汲み取り、それを形にしていくデザイナー、その流行の不可思議で、おもしろいなぁと。

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