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2004年12月09日

フリル 【frill】


 フリルとは、袖口、衿ぐり、衿端、前端、裾などにつけられる
 ひだ飾りのことをいう。つけられるもの。細く長い布の一方を
 ひだまたはギャザーにして他の端を波打たせた布。
 (資料:「ファッション辞典」より)


【参考資料】 ファッション辞典住商オットー
【通販サイト】 楽天市場

【歴史】

 日本では、フリル使いの衣装は、劇場用や結婚式など限られた場でに使われていた。
1974年頃 少女漫画史上空前の大ヒットとなった池田理代子原作の「ベルサイユのばら」が宝塚歌劇で上演される。通称「ベルばら」は、18世紀末期のフランス革命前半の貴族社会の話だ。架空の主人公「オスカル」に憧れた女性は多い。

 1977年頃 ティアードスカートなどが流行し、ロマンチック・スタイルが静かなブームになる。

 1981年頃 松田聖子カットが流行し、共にフリル付ブラウス、フリル付スカートなど、ロマンチック路線が流行。ぶりっ子・スタイルと言われた。ぶりっ子とは、可愛らしいふりをする意味で、本当は違うのでは?という反意語的に使われた側面もある。

 1983年頃から金子功がデザインしたピンクハウス、アツキ・オオニシ、クー・デュ・ピェ、ストリートオルガン、田園詩など数々のブランドが登場。この頃、雑誌オリーブの人気も手伝って、「オリーブ少女」と命名される。

【現状】

 昨年頃からフリル使いなどを含めたフォークロア(民族服)などロンマンチックなスタイルが復活し始めている。人気映画「ロード・オブ・ザ・リング」に出演しているリブ・タイラーが、「ジーンズにやはりフリルのついたブラウスと、いわゆるロマンティック・ボヘミアンもしくはロマンティック・フォークロアで過ごしていた」というくらい他国でも人気だ。ロンチックというよりもエレガンス系の同素材を使った立ち衿ブラウスや裾に気にならない程度のフリルが施されたスカートなども人気だ。

 孫に女の子が誕生するとフリフリの衣装を着せたくなるのか、親御さんからの贈り物の可愛い衣装が、一枚くらい箪笥の中にある。世界中かどうか知らないが、欧米を見聞した限り、女の子らしさをイメージするみたいで、どの国に行っても、必ず何人か目にした。最近、長い髪にリボン姿、フリルのブラウスにスカートをはかせ、人形遊びをして欲しいと望むワーキング・マザーに増えている。自分達が、体験できなかったためだという。

【今後】

 しかしながら、昔の写真を見るとぞーとする方も多い。全身花柄プリントのフリル・コーディネートなどは、この世のものとは思えないほど奇想天外だ。過去は、類似点はあっても同質ではない。時という荒波によって、洗練され続ける。洗練されたモノしか残らない。それを普遍という。また、女の子らしい服装が、精神的な女らしさと直結するわけではない。そういう気分にさせることはあっても。

 男女同権と言っても肉体的な構造上の違いが歴然としている。女性らしさ、男性らしさに気付き始めた女性問題の専門家もいる。ファッション好きな男も女もカッコよく、賢く、強く、しかも温和な人間に思われたいというのは、自然だ。男女差があることが、自然だ。ところが、歴史を見ると貴族社会では男が、フリルなど現在の女性服のテクニックを好んで着ていたりする。政治的な革命や工業の分業化、産業革命などを経て、男が工業社会で働き始めた頃から女性の象徴のようになった事例が多い。

 時系列に見ているとフリル・テクニックは、ロマンチックさやゴージャスさよりも繊細さ、清楚さ、気品などに使われると思われる。複雑で汚染された社会の中ではあるが、知性、清潔、上品、健全などの憧れワードが加味されると思う。無表情なシンプルなデザインに、微笑むようなテクニックがあってもいい。いつの時代も表情豊かなモノを求め、自らが微笑返しする遊び心が、残っている限り続くと思う。(井上和美著)

投稿者 kaz : 用語データ一覧