« November 2004 | メイン | January 2005 »
December 31, 2004
バロックとは

新年のカウントダウンに、全国から大勢の人たちが集まる都会の真ん中で行われる東京ミレナ
リオ(TOKYO MILLENARIO)。1999年に初めて開催され、これまで1,230万人
を超える人たちを楽しませていた光の彫刻「パラトゥーラ(Paratura)」。ミレナリオっ
て、イタリア語で千年祭という意味。元々、ヨーロッパのバロック時代に盛んに創られた
装飾芸術のひとつとして誕生した電飾の魅力を駆使した建築物が起源らしい。
公式サイトにも、「イタリアのアートディレクターのヴァレリオ・フェスティ(Valerio
Festi)氏と作品プロデューサー今岡寛和氏による光の彫刻“パラトゥーラ”の輝きの中
で、人々が出会い・触れ合う東京の新しい祝祭です」とある。パラトゥーラとは、彼らの
光の彫像の名称、いわゆるブランド名。もう、プラダやフェラガモなどのイタリア高級ブ
ランドのメゾンのショーを観ているような優雅で、耽美な光の世界が広がる。
ウィキペディアによると「バロック(仏:baroque)とは、16世紀末から18世紀にか
けてヨーロッパ各国に広まった美術・文化の様式。カトリック教会の対抗改革(反宗教
改革運動)や、ヨーロッパ諸国の絶対王政を背景に、建築、絵画、彫刻などの分野で、
動的な造形や、装飾を多用したり、光を効果的に使うなど、劇的な空間を作り出そうと
する傾向が主流になった」という。調和・均整を目指すルネサンス様式に対して劇的な
流動性、装飾性を特色とするバロック様式は、意外に長い間続いた。
バロックの語源は「いびつな真珠」という意味のポルトガル語。完成された美しさをぶ
ち壊したためについたアダ名という噂もある。芸術家にとって、「創造と破壊」は永遠
のテーマ。調和や均整は、崩れ去るのも早い。ファッションでも宝石、リボン、ブレー
ド、刺繍などの過剰な装飾とウエストを極端にスリムにし、円錐形のファージンゲール
(farthingale)とよばれるスカートの腰枠(フープ)をつけたスタイルだった。
「崩壊し荒れ果てたバロックの時代では、人はより多くの妄想にすがらなければ生きる
意志を持つことができなくなっていた」という意見の人がいた。これからの日本を予見
するような時代背景を感じる。歴史は、同じ過ちを繰り返してはいけないと教えてくれ
る。祭りだなんどと現を抜かしている間に、重要な法案が次から次へと通ってしまう崩
壊し荒れ果てた日本の現実。骨抜きにされ、政府の広報と化したマスメディア。政治や
世相をぶった切るギター侍の出現が待たれる。妄想や占いにすがる「馬鹿で!間抜けな
ニッポン人!」になりたくない。来年こそ、みんなで世の中を変えたいね。いい年を。
kaz : archives
December 30, 2004
ジャポニズム

和物系の店があった。ヨーロッパ一辺倒だった若者が、日本に目を向けた頃を思い出した。
1993年に英国を中心にしたヨーロッパで、大阪から生まれたエヴィス・ジーンズが大
ヒットした。カモメマークで有名なEVISU(エヴィス)は、山根英彦さんが生み出し
た作品と言われるほどジーンズに革命を起こした。和物、ジャポニズム、藍染めなどブー
ムは止まらず、1997年頃には本国日本でも和物ブームは頂点を迎える。サムライ
・ジーンズなどの名品も登場する。日本再発見のブームでもあった。
Indigo hand dyingといわれる藍染めは、藍と言う植物の葉を加工するため、肌を紫外線
から守り、マムシや毒虫をよける薬物効果がある。化学染料では、補えない効果がある。
誰もが私達が生きてきた原点に戻り、新しい未来を模索する必要性を感じた。エコロジー
や環境保護などともリンクして、環境汚染や環境破壊を食い止める運動がイタリアの田舎
町から登場する。スローフード革命だ。伝統や文化の本格的な見直しが始まる。
スローフード協会は1986年、イタリア北部、ピエモンテ州の小さな町ブラで始まった。
当時、『ゴーラ』という食文化雑誌の編集者であった現会長のカルロ・ペトリーニが、
イタリア余暇文化協会(ARCI=アルチ)という団体の中に、「アルチ・ゴーラ」とい
う美食の会を作ったのがきっかけだという。
kaz : archives
December 29, 2004
シュール

もう春色のプリントの洋服が並んでいる。春よ来い、パステルに染まっ
た春よ来いと誘われているようだ。ブティックは、アートのような不思
議な世界が広がっていた。とても平面的な2D感覚が流行っているのだ
ろうか?立体を超えたところに、布があるようなシュールな感覚が気に
なってしかたがない。非日常的・超現実的であることをシュールという。
本当は、シュールレアリスム(surrealisme)というフランス語だとか。
kaz : archives
December 28, 2004
フリーター・スタイル

今や若者の5人に1人がフリーターとも言われ、カジュアル系のフリー
ター・スタイルが定着している。雑誌でも、そうしたカジュアルなフリ
ーター系スタイルの雑誌が好調だとか。必死に就職先を探して、きっち
りしたリクルート・スタイルで挑む学生もいるが、厳しい現実から逃避
するように希望する職業を断念する人が後を絶たない。
様々な経済研究所などで「フリーター人口の長期予測とその経済的影響
の試算」などを行っている。また、学校にも行かず、働いてもいないし、
職業訓練にも参加していない若者を意味するニート(NEET=
「Not in Employment, Education or Training」の略語)が急増中。
フリーターとニートを合わせて500万人とも言われている。でも、
彼らは創造的な時期を過ごしている可能性がある。景気が上向けば、
きっと新しい産業や政治を構築するリーダーが、現れると思う。
kaz : archives
December 27, 2004
交差

交差点は、いつも活気がある。未来に向かって歩けるような気がする。
みんな無言なのに、新風を起こすような内に秘めた熱いものを感じる。
ファッションや流行も、静かに潮流が作られ、大きなうねりに変わる。
昔から「街は商人の教師である」と言われるが、デザインの世界でも
グッドデザイン賞事業の審査員の中西元男さんによると、「街はデザ
イナーの教師である」と言い切る。交差点には、凝縮したものがある。
「グッドデザイン・イズ・グッドビジネス」をスローガンとして掲げ
るなど画期的な発想で、新しいデザイン運動やビジネス戦略の構築を
推進している中西元男さんの考え方に賛同する。優れたデザインが、
多くの人に認められ、普及してこそビジネスになる。ビジネスによっ
て新たなデザインが誕生する。芸術もまた同じように、オンビジネス、
オンラインによって面々と受け継がれていく。下世話だが、「人の集
まるところに、銭が転がっている」という人もいる。情緒的な部分と
概念的な部分が交差する世界が、街の真ん中にはある。
kaz : archives
December 26, 2004
毛皮ブーム

暖冬とはいえ、寒さも本格化してきた年末。今年のコートを象徴するか
のように、ロングやハーフやショートファーなど様々なデザインが溢れ
ている。流行の方向性がはっきりしない年は、不景気なのか景気が上向
くのか定かではないが、我々も迷う。2004年は、久々の毛皮ブーム
で、ファーやフェイクファーを着ている人が多かった。
ゴージャス感のある毛皮のコートにジーンズなどのスタイルによって、
エロチックとエレガンスを共存させたエロガンスという用語が誕生した
ほどだが、動物保護団体が抗議運動を計画していたため、カジュアル服
ブランド「ZARA」が、9月に毛皮製品の販売を中止した。欧州など
を中心に、動物保護の観点から毛皮の使用を禁止する動きが出ている。
安易に毛皮を着ることは、かなり危険なことなのかも。それよりも高価
過ぎて買えないが。
kaz : archives
December 25, 2004
シンデレラ

眩いばかりのシルバーの靴をみるとシンデレラ(Cinderella)の物語
を思い出す。仏語では、サンドリヨン(Cendrillon=灰っ子)という
らしい。舞踏会で王子はシンデレラに一目惚れするが、魔法の力が切
れる時刻が迫ったため、彼女はガラスの靴の片方を残して家に帰る。
王子はそのガラスの靴を頼りに彼女を探し、二人はめでたく結婚する
という物語。幸運な結婚の象徴がシンデレラ。
一方、アメリカの女性作家コレット・ダウリング (Colette Dowling)は、
外から素敵な王子様が現れて、迷える女の子である自分を救ってくれ
るという幻想に取り付かれている女性心理をシンデレラ・コンプレッ
クスと名づけた。1981年に出版した全米でベストセラーとなった
「The Cinderella complex. Women's hidden fear of independence」
でまったく逆のイメージを提唱した。「果報は寝て待て」という話は、
なくなったようで寂しい。
kaz : archives
December 24, 2004
クリスマス・イブ

ある意味、日本の歳時記にもなったクリスマス・イブ。華やいだ街の
灯が、一層寒さを誘う。軽やかにスウイング出来た時代もあったが、
重く暗い時代の始まりのような気もする。実質の増税、負担増に加え、
役人による役人のための国家つくり。生産性のない国家がどうなるの
か?素人でもわかるほど危険な時代に向かっている。
そんな暗さも、日照時間が長くなることで希望へと変わる。それが、
ちょうどクリスマス・イブの頃だという。夢も希望もない現状を打破
する方法は、まだあるはず。それは、ひとりひとりの政治への関心度
の大きさにある。貧しさから脱却するには、団結しかないと歴史は、
語る。ネット時代だからこそ出来る希望が、きっとある。メリー・ク
リスマス!希望に満ちた聖夜でありますよう。
kaz : archives
December 23, 2004
ゲーム

バビーフット(BABYFOOT)とは、フランス生まれのテーブル型フット
ボールゲームのことをいう。アメリカでは、フーズボール(Foosball)
と呼ばれているポピュラーなゲームだそうだ。ブナの木でできてたか
なり重厚なものらしい。いい大人が、夢中で競技をしているくらい面
白いという。テレビゲーム世代には、ダーツ同様、みんなでワイワイ
やるアナログゲームは、近づけない存在かも。「みんな、集まって!
楽しく遊ぼうよ」と店主が叫んでいるように思えた。
kaz : archives
December 22, 2004
逆転の発想

スカートの下にはくアンダースカートのことをペチコート(petticoat)
という。昔は、コットンだったかもしれないけど、透ける素材やすべり
やすい光沢感のある素材を使った。あくまでも、見えないお洒落として
女性の必需品だった。スカートを頻繁にはいた1960年代頃までは。
それが、今はアウターとして復活。逆転の発想、本末転倒ともいうが、
ファッションは、身近なクリエイティブな活動だから面白い。
イラスト担当のmariさんに、ファッションは「おやつ」だねといわれた。
とても大事だけど、実用衣料と違い、差し迫って生命に関わりがないか
ら心の栄養を取るためにあるという。先日も関西の女子大生から質問を
受けたので、そう答えた。気楽に、好きなように楽しめばいい。それが、
ファッション。スーツやドレスは実用衣料的な仕事着。だから、好きで
着ているわけじゃないっていう人もたくさんいる。悩んだら、ファッシ
ョンする。ジーンズを切り刻んでも、ペイントしてもファッション。「
気分転換にファッションはいかがですか?」って売り込めば、お金持ち
になるかも。
kaz : archives
December 21, 2004
美を再発見


海につながるものを見つけた。以前、冬の日本海を見に来なさいよと
金沢の人に言われた。フランスで同じようにドーヴィル(Dauville)
海岸へ行ったとき、冬のカレー海峡(英国=ドーバー海峡)を見に来
なさいよと友達に言われた。極寒の海には、何があるのだろうか。き
っと旨い蟹にありつけるに違いないと下世話なことを考えていた。
最近は、フランス海軍のPコートも古着屋さんで出回るようになった。
ちょっぴりスタイリシュで、ネイビーブルーが綺麗な気がするのは、
なぜだろうか。戦争はしたくないけど、厚手のウールコートを羽織っ
て、旅をするのもいいかも。穏やかな海もいいけど、極寒の海もいい。
耐えるだけの美しさが、きっとある。冬は、美を再発見する季節。
kaz : archives
December 20, 2004
素朴で自然で

手作りのクリスマス飾りを見つけた。電飾ばかりに気を取られていたけ
ど、素朴で自然で心が温まる。パッチワーク(patchwork)って、種々の
色・柄・形の小布やを残り布をはぎ合わせて作るつぎはぎ細工のこと。
アップリケ(appliqu)って、いろいろな模様に切り抜いた布を地の布に
縫いつけたり、はりつけたりすること。小学生の家庭科で習った。アッ
プリケ作家、ジャネット・ボルトンさんの「パッチワーク フォークアー
ト―アップリケとキルティングで描く」という本がある。すでに、芸術
の粋。優れた作家は、街の中にいる。ひとつの道を究めることも大切。
kaz : archives
December 19, 2004
マリン

港には、ポエジーがある。人の心をくすぐる潮騒がある。別れを惜しむ
親子がいる。悲しいドラマ、楽しいドラマがそこにある。モノをこしら
える上で最も重要なモチベーション。海や港には、デザイナーやクリエ
ーターの心を動かす何かがある。ジャンポール・ゴルチェは、マリン・
ボーダーで一世風靡した。ピカソがこよなく愛したというナヴァルとい
うボーダーシャツは、セントジェームス製だったとか。
横浜には、独特のマリン・スタイルが残っている。冬はPコートにマフ
ラーに正ちゃん帽など独特のスタイルがある。夏はデッキシューズに
コットンパンツ、フクゾウのポロシャツやボタンダウンなどカジュア
ルにきめる。昔、ハマトラというスタイルが流行した。なぜか、ボン
ボンの付いた靴下が流行した。七分袖のハマカラーシャツには、刺繍
が施してあった。シンプルだからこそ、デコ(装飾)が必要だったの
かも。横浜には、ハイカラの伝統がある。
kaz : archives
December 18, 2004
帽子

帽子が流行した。糸山弓子さんという帽子デザイナーがいる。ニューヨ
ークと東京を行き来しつつ、オリジナル・コレクションを発表する。
高い造形力に基づく端正なフォルムで、洗練された都会のモードを表現
し、パリ・コレクション参加のデザイナーの作品も数多く手がけている
とか。普通の素人でも、帽子教室に通えば、それなりだろうけど、帽子
が作れる。
東京帽子倶楽部では、2004年ハットグランプリ投票で、SMAPの
中居正広さんとモー娘。の紺野あさ美さんが一位に選ばれたと発表した。
フランス語でシャッポ(Chapeau)というらしいが、「シャッポを脱ぐ」
脱帽する、降参する。兜(かぶと)を脱ぐの意味で辞書にも載っていた。
室内で帽子を脱がないと怒る人もいる。目上の人には、キャップを脱ぐ。
これが礼儀かも。ルールは自分達で作るだけでなく、守るのもルール。
kaz : archives
December 17, 2004
サンタ

永遠の命を持つ長老のサンタクロースは、北極の近くにあるグリーンラン
ドって所に住んでいる。しかも、公認サンタクロースは世界中に180人
くらいいるという。それでも、非公認で映画のように「バッドサンタ
(原題:BAD SANTA)」もきっといるはず。「クリスマスを金もうけに使う
商業主義も、ウソで固めて砂糖をまぶしたようなクリスマス映画も嫌いな
んだ。これはクレージーな作品だけど、根底には正直さと誠実さがあると
自負しているよ」とBAD SANTAのテリー・ツワイゴフ監督はいう。
サンタクロースは、4世紀頃、現在のトルコのミュラのカトリック教会の
司教、セント・ニコラスが子供達にプレゼントを運んだのが起源らしい。
キリスト教がアメリカに広まっていくなかで、「セント・ニコラス(Saint
Nicholas)」がなまって「サンタクロース(Santa Claus)」と呼ばれるよ
うになった。白ヒゲ・赤服のイメージが広がったのは、コカ・コーラの宣
伝によって定着したとか。なんでも商業主義にしてしまうアメリカの底力
を感じる。アメリカに踊らされているのは、首相や政治家ばかりでなく、
我々庶民も。もうじき、メリー・クリスマス!?。
kaz : archives
December 16, 2004
ランジェリー

最近、ヨーロッパ並みにランジェリー・ショップが、メインストリート
に出店している。クリスマス・シーズンともなると、勝負系も増えて店
頭が華やかになる。「天使のブラ」「夢みるブラ」など女の子にとって
は、キャッチーなネーミングが特徴のブランドは、新しい需要を開拓し
た。見えないところにお洒落をするのが、粋だという時代は終わり、見
えても大丈夫なアウター系も流行したほど下着は変化を続けている。
ヨーロッパの街角のランジェーリー・ショップで、カップルで下着選び
をしている姿を見かける。男の人が平然と更衣室を覗きながら、彼女に
相談されながら選ぶ姿さえある。当然といえばそれまでだが、日本人に
は抵抗がある。積極的に女性の洋服や下着を一緒に選べないのは、何か
理由があるのかも。メンズ雑誌に付録のタブロイド版があった。人気ス
タイリストが集結している。怖いなと感じた。一方、人気の不良オヤジ
雑誌は、裏方のスタイリストを排除し、ほとんどイタリア人しか登場し
ない。女の子が一緒に選べない訳が、わかるような気もした。
kaz : archives
December 15, 2004
モコモコブーツ

靴屋の店頭は、モコモコのムートン製やムートンもどきのブーツが並
べられている。見るからに、温かそうな雰囲気。ムートンブーツでは、
草分け的な存在のオーストラリアのブランド「UGG(アグ)」。
UGGは、羊の皮をシンプルに縫い合わせたずん胴のブーツ。キャメロン
・ディアス、ヒルトン姉妹、ブリトニー・スピアーズ、などセレブの
ご愛用とか。
トレンダーズの調査(2004年11月実施)によると「これから最も欲し
いと思っている靴」は、ロングブーツが31.3%と圧倒的に多かっ
たという。ロングブーツが好まれるのは、防寒のためという切実な人
もいる。冷え性に悩む女性は多い。防寒はしっかりした方がいい。ま
た、ブーツの消臭用グッズをブーツ・キーパーというとか。犬や動物
のぬいぐるみ型が流行しているらしい。
kaz : archives
December 14, 2004
都会の雑踏

夕暮れを待つ都会の雑踏は、いつも寂しげだ。怒濤のように押し寄せ
る人、そして人。忘年会に集まるお客さんを待つ繁華街は、静けささ
え感じる。狭い歩道に溢れた人たちは、愉快にしゃべり、歓喜した笑
みを浮かべる。繁華街という舞台に、主役もスターもいらない。風景
の一部と化すしかないからだ。存在を忘れ去られるからこそ、無謀に
なる若者やおじさんがいる。
kaz : archives
December 13, 2004
普通のアメリカ

普通のアメリカ人のライフスタイルを垣間見るような、うきうき気分
を味わえる店がガラクタ貿易。1970年代の終わりに開業したとい
う。洋服、生活雑貨、おもちゃ、インテリアなど無造作に置かれてい
る。今でも、定期的に現地アメリカで買い付けている。オトコの隠れ
家的な存在感があって、すこぶる快適に時間を過ごせると評判だ。
全体的にアメリカンな傾向が戻っていることもあって、オリジナル・
ブランドの「scrap」などもかっこよく見える。バッファロー・チ
ェックなどの田舎のカントリーおじさんが着ているようなシャツが、
新鮮に思えてくる。商売は、細く、長く続けることが大切だと思う。
地味なことをルーティーンワーク(日課)として自然にこなせる人が、
普通のアメリカンかも。
kaz : archives
December 12, 2004
ネオアジア

一通のメールをいただいた。ネオアジアをテーマに展開するROUROU
(ロウロウ)が、12月11日に横浜大さん橋ホールでファッションシ
ョー2005 S/S ROUROU Collectionを開催するという。
現役モデルで、デザイナーの早園マキさん が、
「一般の方にコレクションを見てもらたい」という思いでスタートさせ
、毎年続けている。有料でありながらも、アーティストによる音楽もあ
り、本格中華の飲茶や飲み物サービスがあるので、お得感のあるショー
だった。とても、新鮮な感覚を覚えた。
それは、横浜大さん橋ホールというロケーションにもある。「カーテン
越しに行き交う船がゆらゆらと見えてキレイだった」、「広々とした空
間で贅沢な時間を過ごせた」と評判が高かったという女性達の声を反映
させて、昨年と同じ会場を選んだという。モチーフのロータス(LOTUS=
蓮)が、カーテンに映し出されると異次元に誘われてしまったような錯
覚をした。ショーに関しては、照明が暗く、もったいない感じもしたが、
ネオアジアの新しい世界を創る意欲が伝わった。何よりも、顧客と一体
化している点がこのブランドの強みである。ファン・サービスの真髄を
みたダイナミックな演出だったことは確かだ。
kaz : archives
December 11, 2004
夏気分のLA感覚

ふらふらとそぞろ歩きをしていたら、アメリカのLAと見間違うような
ピンクの館があった。視覚効果をヴィジュアル・エフェクトという。
目で見えて、直感的に訴える。アカデミー賞にもAcademy Award for
Visual Effectsという視覚効果賞があるほど重要だ。このPINK
FLAMINGOも、西海岸らしくLAものの品揃えが豊富。単純で
わかりやすいことが、ビジネスの基本。
最近は、本場LAでトレンドセッターとして有名なKitson(キットソン)
やINTUITION(イントゥイション)などのセレクトショップが、日本で
も紹介されるようになった。空前のセレブ・ブームによって、セクシー
な美脚系美女続出のニッポン。開放的で女性らしいカジュアルなスタイル
のLAものは、人気がある。一年中、夏気分を味わえる西海岸は、健康
的なのかも。
kaz : archives
December 10, 2004
ストック

整然と靴箱が並んでいる様は、伝統的なお店のストックに入ったような
錯覚さえ覚える。こんな話を思い出した。開港当時の横浜元町は、馬車
でショッピングをする人たちでごった返したという。今のように、商品
が店頭に並ぶことはなく、注文される度にストックから箱を取り出し、
商品を見せていた。昔、お話を聞かせて頂いたオーナーだったおばあちゃん
も、テニスをしていたというからハイカラな女性だったはず。
また、そんな時代に戻っている。ニューヨーク系の大型店などは、あか
らさまにお金持ちの顧客に限定した接客を行い始めている。常連の金
持ちが、「あれない」と言わないと商品が出てこない。
庶民は、店内どころか、店にも近づけない時代がやってきている。
高嶺の花をウインドウ越しに眺めるだけ。
それを、人はウインドウ・ショッピングと名付けた。悲しい名詞だ。
kaz : archives
December 09, 2004
個性的

ダイナミックで力強さを感じさせる店頭ファサードをみた。全面に打
ち出した黒と赤も、ある意味特徴的だ。ファッションビルや大型商業
施設のテナントにとって、店名を認知させることは難しい。だから、
赤と黒の店とか、派手なイラストの店とか、まず存在(イデンティテ
ィ)を知らしめることが先決。個性的というのは、好みや趣向があっ
て難しいが、好きな人だけを集めるしか方法がない。万人に愛される
という虚構を信じていても、前に進まない。すでに、万人は存在しな
いから。
kaz : archives
December 08, 2004
後ろ姿こそ

ヒップ・アクセとでもいうのだろうか?お尻にシッポみたいなものを
つけている男の子が多い。昔、ナイロン製のヒップバッグが流行した。
ウエスト周辺からヒップにかけてのアクセサリーは、目につきやすい。
だから、やたら気になる。歩くと揺れたり、スイングするからだろう。
昔、バックシャン(背中のバック+ドイツ語の美しいのショーン)と
いう言葉が流行した。背中美人だ。それも、ある意味救いだった。
どの家にも三面鏡という鏡があった。便利な代物で、後ろ姿がチェッ
クできた。後姿をチェックする人はめったにいないが、後ろ姿こそ男
の勲章なのかも。猫背が多い日本人の中で、背筋をぴーんと張って歩
く姿こそ、モテ男の条件になって欲しい。今流行のスカジャンなんか
も、日活時代のチンピラ風でなく、新しい着方がありそうだけど。
kaz : archives
December 07, 2004
ギャル系

雑誌との連動企画なのだろうか、ギャル系雑誌Cawaii!の店を発見。
お姉系雑誌にない元気溌剌な感じがする。ギャルといっても、最近
は少子高齢化で、極端に減少してしまった。マルキュウこと109
ファッションが絶頂期を迎えた2003年のローティーン現象は、
落ち着いたようだが、ファッションの低齢化は益々勢いがある。
幼児から少女へ、少女から大人へ階段を駆け上るように、あっとい
う間に女性になる。成長のスピードと心がちぐはぐな時期でもある。
多くの日本人のオトコが求めているのは、強い女性でなく、清純で
可愛い女性。父親の期待に反して、打たれ強く自立心のある大人に
なる。もっとセクシーにというオトコは、少ない。映画、音楽、芸
術の世界では、それを求める。洋服も同じだ。
kaz : archives
December 06, 2004
こだわり

少女達が店頭でくつろぐ風景は、脱力感と、ぼお~とひなが一日を過
ごせる楽しさの表れなのだろうか。きっと特別なおやつな一日だと思
ってしまった。それにしても、最近の人は、コーディネートがうまい。
何気ない細部に気を配っている。まるで、おすぎのファッションチェ
ックみたいだが。同じ洋服や靴、バッグを着用しているのに、田舎と
都会で違う。垢抜ける原因は、アクセや帽子などの細部へのこだわり。
これが決定的に違う。
緊張感があるうちは、細部に気を配る。環境でいかようにも人は育つ。
のんびりとしたスローライフは、それなりのナチュラル感を漂わせて
素敵な女性を作り上げる。ガラス張りの高層オフィスは、それなりの
戦闘モードで笑顔を絶やさず、ゆるやかにハードに仕事をこなす知的
なワーキング・ウーマンを育て上げる。どっちにしても、人は育つ。
だけど、その環境さえも壊すような世の中にしてはいけない。まだ、
日本にはくつろげる場がある。環境も細部へのこだわりが問われる。
kaz : archives
December 05, 2004
スカートと経済

2004年は、スカートのスタイルやスカートのデザイン・バリエー
ションが豊富な年だった。段々のあるティアードスカートや左右非対
称のアシンメトリーのスカートやかたつむり型のエスカルゴ・スカー
トなども流行した。素材も透けるトランスペアレントな素材だけでも
、無地からエスニック柄、ボーダー、ストライプ、水玉と豊富。女性
にとっては、選びがいのあるボトム市場だったようだ。
左右非対称のアシンメトリーは、スカートに限らず、ブラウスやトッ
プスなどでも使われた。貧富の差がどんどん拡大している時代を反映
していると思った。というのも、先日、「年収300万円時代を生き
抜く経済学」を書いた森永卓郎さんの講演を聞いたら、圧倒的多数の
低所得層の年収は100万円時代になってしまったという。
デフレによってほんの一握りの金持ち階級が、アメリカ並みの階級社
会を作りつつあると。数%の超金持ちとその他の貧乏。アシンメトリ
ーなんて言ってられないほど貧富の差が出ている。フランス革命のよ
うに人民による革命を起こす時期が来るのかも。たかが、スカートだ
けど、スカートを研究をすれば、経済学者になれるかも。ちなみに、
森永さんはミニカーから経済学を学んだという。
kaz : archives
December 04, 2004
活気

渋谷のスペイン坂を登るとパルコがある。1973年にオープンした
から、すでに31歳だ。歳月は正直なもので、気がつけば新しいファ
ッションビルや商業施設が追従してしまい、老舗になっていた。最近
、リニューアルしたことで、アクティブでエキサイティングな売り場
になったと評判だ。渋谷パルコだけは、底力があるから、リーダーシ
ップを取れると信じている。
マルキュウが不良やヤンチャなティーンの溜まり場なら、パルコはモ
ードやファッションの殿堂であるべきだと思う。破壊的なパワーのあ
る実直なティーンを受け入れる109と正統派のスタイルの学校っぽ
いパルコ。両方があっていい。だから、渋谷は様々なスタイルやファ
ッションが共存し、みんなが認め合っていると思う。誰が観ても楽し
い街が成立している。大人の街にしたい、なんて思った瞬間、銀座や
東京のように、老人とサラリーマンだけの無味乾燥な街になってしま
う。
ファッションが好きな子は、表現力が豊かだから犯罪も起こさないか
もよ。子供達のストレスのはけ口を、渋谷という大きな器の街が受け
持っていると信じている。若い子がいるだけで、街は活性化する。活
気に溢れる。人が集まれば、ビジネスは後からでもついてくる。経済
は、いったて簡単な仕組みで出来ている。活気こそ経済活性化に近道。
kaz : archives
December 03, 2004
ライフ・イズ・コメディ!

スティーヴン・ホプキンス監督の映画「ライフ・イズ・コメディ!~
ピーター・セラーズの愛し方(原題:The Life and Death of Peter
Sellers)」が、正月から公開される。
「ピンク・パンサー」シリーズのクルーゾー警部役などで有名なコメ
ディアン、ピーター・セラーズ(Peter Sellers)の半生を描いた伝
記映画だという。華麗な経歴と、波乱万丈の私生活を描いた感動の
ヒューマンストーリー。
人生は、最高にドラマチックという副題になるように、山あり谷あり
のそれぞれの人生がある。だから、面白い。だから、笑える。だから
、悲しい。だから、長々と生きていける。そんなことを思ってしまう
男の生死の物語。実は、勝ち負けなんてない。大きさは違っても、み
んなそれぞれに綺麗な色がついた人生がある。そう、人生は喜劇だ。
kaz : archives
December 02, 2004
クサマトリックス

クサマトリックスとは、作家名のクサマ(草間)とマトリックス(母胎
、基盤、発生源の意)からの造語だとか。そう、水玉で有名な芸術家・
草間彌生女史が監修した文化服装学院の学生の作品群。草間彌生さんは
、1929年に長野県で生まれ、幼い頃から幻視、幻聴が始まり、幻覚
の世界に入り込んだという。この病を克服すべく、絵を描き始め、その
後独特の世界をもった彼女の作品は、世界で評価されるようになった。
女優の樹木希林さんに似た彼女の穏やかな表情の中に、燃えるようなエ
ネルギーがある。きっと、作らずにはいられない、何かが心の奥底にあ
るような気がしてならない。12月19日まで東京国立近代美術館で、
展覧会が行われている。情熱を感じに行ってみては。主催者は、「愛や
生命や宇宙の側からの、私たちへの呼びかけともいえるでしょう」と解
説している。
kaz : archives
December 01, 2004
iPod

第4世代のアップル社のiPodは、圧倒的な記憶容量で最高5,000
曲分のミュージックコレクションを簡単にポケットに入れて、ドライ
ブする時も、ジムで汗を流す時も、オフィスで仕事に励む時も、いつ
でもどこでも楽しむことができるという。いづれ、楽曲も一曲百円程
度でダウンロードで買う時代になる。CDジャケットなどがいらなく
なる。寂しい気もするが、便利さに勝るものはない。
【写真】iPod スピーカー

もうCDの時代に戻れないほど、音楽メディアは変わってしまった。
CDを買ったら、すぐにダウンロードして、中古店に売る。数百円の
出費で済む。狭い部屋に本もCD、MDもいらない。検索をすれば、
ほとんどの情報が入る時代、我々は進化を楽しみ、新たなモノを創造
することへ、エネルギーを向けるべきなのかもしれない。
kaz : archives