お知らせ
2009年9月よりロンドン滞在中です。こちらをご覧ください。
*まずは、服を着ないことには始まらない* --fashion repo from London--
2009年9月よりロンドン滞在中です。こちらをご覧ください。
*まずは、服を着ないことには始まらない* --fashion repo from London--
仕事帰り、友人に誘われて行った個展がおもしろかった。根村深「ボーイッシュの研究」。行く前から、「この人、男?女?」「ボーイッシュの研究って何?」と、色々と想像が広がる広がる、シンプルなDM。作品は、アナグラムがカオス状に展開してその結果、平面に貼り付いた、みたいなかんじ。神戸は大倉山にあるギャラリーGusto Houseにて。地下にある静かな部屋から出てきた作家さんは、まさに少年のような人。初個展とのこと。今後も期待大です。
映画「タッチオブスパイス」を見る。湊川公園のパルシネマしんこうえんにて。二本立てで「パリス」もやっていたが、夜に約束が入ってたので、一本で映画館を出る。レディースウィークらしく、一週間いつ行っても千円だった。三度の飯よりも(飯を)作ることが好きな少年が主人公。それはスパイス屋の祖父仕込みの腕。しかし、男子厨房に入らず、料理を禁じられてしまう。コンスタンチノープルが舞台。トルコにいけばギリシャ人といわれ、ギリシャへいけばトルコ人といわれる。軽いタッチだが問題作。
週末、以前教えていた学生さんに誘ってもらい、久々ライブに行く。想い出波止場@梅田シャングリラ。大阪のライブという感じで終始クダけた感じでリラックス、しかし演奏始まるや、悲しく激しくむせび泣くサイケという感じがわたしにはして、で、脳天は早々にやられてしまう。隣に知ってる人がいてくれる、と思うと、まあ倒れてもいいよ、と思うが、すっぽり黒いビロードカーテンに自分が包まれ、途中混乱、消失。
5月に開催した詩の教室の冊子を鋭意作成中。表紙のイラストを待っていたが、やっと到着。教室にも参加してくださった森元暢之さんが描いてくださる。やっぱりプロはすごいなあ。よいイラストが来ました。感謝です。で、さっそく冊子作りを再開。妹にも手伝ってもらい、透明のカバーをつけて、あとは糸で綴じる。参加してくださった方にはできるだけ手渡しで、無理な人々には郵送する。限定17部、A5版の可愛い本になった。
金曜の夜。一週間の疲れから、顔は真っ黒、髪はぼっさ、頭も体もふらふらしているが、友人と会う。海で待ち合わせ。わたしは贈り物にとその辺の枯れかけた薔薇を入手。そんな熟れきったような花を渡され、友人は苦笑、海へ投げた。日も暮れかけていたがフィッシュダンスを拝む事ができ、うれしかった。スタートはスパークリングワイン、続いてロゼがなかったので赤ワイン、珍しくパスタ、ゴルゴンゾーラにたっぷり蜂蜜をかけて、自家製のパン、だらだらいつまでも飲み食べ喋る。何を喋ったのかまったく覚えていない。ただ、投げられた花の行方をおもう。
三沢光晴死去。家族や友人が朝から連絡くれる。わたしの新詩集にノアのことを書いた作品があって、それを思い出して本を鞄に入れて外へ出た、という友人。わたしは外へ出ていて、本がない。言葉を思い出す。彼のシンボルカラーは団体のそれと同じくグリーン。コスチュームもエメラルドグリーンだ。プロレスを見ない父は「選手もやって、社長もやって、大変だ」と言っていた。ただ悲しくて、残された選手たちのことを想った。
美容師さんはすごいと思う。髪のスタイリングをするわけだが、服などの流行と同様にヘアスタイルにも流行があるし、それも個人個人の好みもあるし、年齢も職業も多種多様で、色んな人に対応できる、1時間くらいでオーダーメイドに近いカッティングを施す、すごい仕事だ。いつものお店に突然電話する。いつもながらに申し訳ないが、衝動でないと髪を切ることがわたしはできない。上を向いて歩こう、の意味を教えてもらう。もうやめよう、もうやめよ。影のフィギュアにハサミを入れて、わたしを魚の形に仕上げてくれる。
桜桃忌。太宰治の命日にして誕生日。生まれてすみません。太宰生誕百年で文芸誌は特集組みまくり。わたしは神戸新聞の編集委員の方から取材を受ける日。金曜の夕方=つまり、顔は真っ黒、頭も体もふらふら、しかし髪だけは昨日ちゃんとセットしてもらっている。極度の緊張により何をしゃべっているのかわからない。写真が苦手でいったん依頼を断ってしまったが、辣腕記者さんの柳のような説得ですぐに翻る。髪も翻る。風の強い日。神戸でかつてファッションを学び、神戸で今ファッションを教える。そんな神戸とのご縁を話した。
ドグマ出版の香山さんが取りまとめられるという、京阪神のミニコミフェアが、ジュンク堂書店新宿店「ふるさとの棚」コーナーで開催されるという。わたしも有り難くお誘いを受け、小冊子を作る。三冊出展のうち、一冊は才能豊かな学生さん達と一緒に仕上げた。タイトルは『借家の介抱』。学生さん達が主催している借家レコーズの会報も意味している。エッセイあり、コラージュあり、写真あり、わたしも詩を書き下ろし、なかなかの本ができあがった。わたしがディレクションを担当、制作・編集を不眠不休で仕上げたのは若き彼ら。洞察力、批評力、表現力、どれをとっても素晴らしいーと手前味噌ですが。お近くに寄られた方は、ぜひ見てやってください。秋まで展示販売しているとのこと。
ゴールデンウィーク。今住んでいる家も手狭になり、新しい住処を探している。もうずいぶん会っていない知人から、突然電話がかかってきた。彼女は持ち家であるマンションからすでに別の場所へ引っ越していて、あいた家の借り手を探しているという。神戸は異人館近く、北野坂にあるマンションを見せてもらう事になった。立地のわりに静かだが、やはりわたしには狭い、あと本と服にはひじょうに辛い西向きで、お断りする。その後北野坂のギャラリー巡り、お腹が空いたので、怪しいマンションの一室でインド人がやっているというカレーの店へ行く。神戸では前から話題になっていたが、わたしたちの口には合わなかった。
携帯電話の充電器が壊れ、いつも出掛けるドコモショップには、連休明けにしか商品が入らないという。黄金週間なのになあ。実家にでも帰ろうか、と迷っていたが、母親が体調を崩して寝込んでいるらしく、何も食べさせられないから帰ってくるなと言われる。もしかして今巷で話題の豚インフルエンザ?恐しくて聞けないが。久しぶりの休みを利用して、部屋を大掃除する。久しぶりにモンポウのピアノ曲をぼろいシンセで練習する。楽譜が美しい。踊っているようだ。腕や指先がダンスするように。そんな感じで弾くのは難しい。何度もCDを繰り返し聞きながら、少しでも「音楽」になるように練習する。
連休明け、予定していた神戸の古本屋さんトンカ書店での「詩のお教室」の日。たくさんお客さんが集まってくれた。感謝。朝から夕方まで授業、昨夜は準備でほとんど寝ていない。始まる前から疲れ切っている。着物着るつもりだったが、その元気がなく、先日「ありえへん倉庫」という大阪の古着屋で格安で買ったヴェルヴェッツの(正しくはアンディウオーホール)の黒地に金とグリーンのラメラメ(バナナ部分)のTシャツで行く。トンカさんの本棚を利用して、わたしが指南役になり、言葉と遊びながら作品を作ってもらう。トランプを使ったり、参加者同士で言葉を交換しあったり、楽しい一夜だった。いい作品が揃ったので、まとめて冊子にしようと思う。
戸田勝久さんの心斎橋大丸での個展。シークレットガーデンというタイトルの作品にひかれる。延び延びになっているわたしの詩集のお祝い会もかねて打ち上げが大阪で開かれた。わたしは買ったばかりの単衣の着物で。濁ったピンク色で、ちょっと沖縄の銘仙っぽい染め柄。帯は奮発して買ったブルーの麻帯にきれいな葉っぱの刺繍が入っている。タパスバーでシェリーとワインをいただき上機嫌、急遽来られなくなった知人が準備していてくれた美味しい赤ワインを飲みに、シェ・ドウーブルに移動。色んな方にお会いでき楽しかった。戸田さんからご自身が装丁されたという山本六三回顧展の図録を頂き、枕元で眺めながら夢見心地で眠りにつく。
学会で東京へ行く。東京も学会も久しぶりだ。「からだといのち」がテーマ。秋にスペインで開催される国際学会の打ち合わせを少し。わたしもゴシックロリータのテーマで発表する。懇親会とその後の二次会で飲み過ぎた。帰りの電車で大事なスカーフ落としてしまう。気づいたのは次の日、ホテルでチェックアウトする直前だった。まだ3回しか身につけてない。青から紫のグラデーションのかんじが気に入ってて。高かったのになあ。ムサビの立花先生に久しぶりにお会いでき、お元気そうでよかった。お世話になっていて、不義理ばっかりしているのに、わたしを見捨てない優しい方です。翌日東京で少し用事を入れ、夜の新幹線で神戸に帰ると、一夜にして神戸は変わっていた。新神戸駅降りるとみなマスク姿。家の留守電に大学から緊急連絡が入っていた。
兵庫県の学校が新型インフルエンザの流行でみな休校になる。教職員は通常勤務だが、授業は休講。京都国立美術館で開催されている「ラグジュアリー展」の学生とのツアーは中止に。みなとても楽しみにしていたのに、すごい展示だったのでぜひ見てもらいたかったのに。わたしは一人で京都へ出る。バレンシアガのドレスがなまめかしい。マルジェラの作品(まさにそれは作品!)もひっかかってておもしろい。なによりエリザベス女王のボディスが圧巻。展示を見た後は恵文社へ行き、セシルビートンの本を買う。今日見た展示にもあった戦前の古き良き時代、写真家である彼は衣裳のデザインもしていた。とりわけ有名なのは、ヘップバーンの映画「マイフェア・レディ」。この本はそのときのことを書いた洋書。新刊書店へ行くもやはり古本を買う。
あの一週間は何だったのか、と思うが、神戸は無事収束し、平常に街も戻りつつある。露店が出るくらいマスクが足りなかった。わたしはピンク色のを入手していたが、こんなん付けるの顰蹙やろう、という雰囲気だった。午前中の授業を終えて、大阪市立美術館「小袖展」へ出掛ける。この辺の人、誰もマスクしてないよ、と、この辺(天王寺)に住んでいる人に言われ、行くのびびっていたが、会期も終わりに近づき、重い腰をあげる気になった。すごいコレクション。松坂屋の収蔵品が多かったようだが、わたしが惹かれたのは、夏の小袖。あの薄さは、芸術品。その麻布に描かれていく美しい図柄。そして空を突いて行くように染め抜かれる「色」。いちばん大切に思ったのは、お袈裟。わたしも手作りしたことあるが、よく残ってたなあ。
週末の京都。用事を済ませ、ときどき現代風俗研究会でお邪魔している徳正寺さんへ辻潤書画展へ出掛ける。自由奔放というより感情豊かな作風は美しい裂地でエレガントに展示されている。その後京都出身で今は東京に住んでいる知人と会う。徳正寺さんで紹介してもらった二条にあるビストロ近くで待ち合わせするが入店を断られ(空席は沢山あるのに)、四条まで戻ってスペイン料理店へ行くことにするが、途中ものすごい大雨にふられる(昼はあんなに晴れてたのに)。結局その店も入れず(この日は夜だけ臨時休業)、わたしの知ってるシェリーバーへ。お互いの最近の仕事の話をいろいろ。最後移動した店はかなり高級店で(祇園なので仕方ないが)、びびりながら良いワイン飲んでしまい、口が腫れそう。手強いわ、京都。
京都で院生をやっている頃から『週刊ファッション情報』で「ファッション論」の原稿を書いてきました。もう9年目で時の経つ速さに驚いています。この場所はわたしの原点であり、さまようわたしがいつも還ってくる場所であり、これからもここで成長していきたいので、今年一本目、4月を前に、今回から第三期として新しいスタートで、年に4回「アンファッショナブル・ファッション日記」として発行していきたいと思っています。この日記スタイルは、第一期(1998-2002)の頃に同タイトルですでに試みたことがあり、ブログが安定している今のネット時代の環境にあらためて取り組みたいと思っています。第一期の頃のものもそうですが、第二期(2002-2007)のものも、タイトルのみ目次を掲載し本文へのリンクをはずし、書き直しをしていきたいと思っています。もし過去のものでこれが読みたい!と思われる方がいらしたら、著者にメールください。今後ともどうぞよろしくお願いします。
2007年1月

小野原教子著 深夜叢書
2009年1月発売。2800円+税
詳しくはこちらをご覧ください。
2007.7/27(金)-7/31(火)
12:00-18:00
神戸 ギャラリーAOにて
詳しくはこちらをご覧ください
旭化成繊維マーケティング部(大阪)勤務後は現代ファッションを研究(論文などこちらを参照)
現在、兵庫県立大学経営学部准教授。 男はスモーカーでギタリストがいい。 My life is Punkが生活信条。 服を着ることと詩を書くことは同じ。

表面張力 小野原教子著 思潮社(2000/11)
自称本物のヴィヴィアン・ファン、ロンドンや服、音楽、文学が真剣に好きな人はぜひ読んでいただければうれしいです。「衣服/言語/身体を音楽的に探求した十余年の足跡」という触れ込みの詩集、といっても服や身体をテーマにした作品集です。ブックデザインは戸田ツトムさん。

耳から菫 小野原教子著(2003/11)
タイで印刷しアメリカで発行の第二詩集。CDサイズの薄くて軽い,紙にこだわった本。挿画は音楽家の山本精一氏(ex. 想い出波止場,ROVO,MOST etc..)
書肆啓祐堂(東京・高輪)と恵文社(京都・一乗寺)で現在絶賛発売中。(刊行
highmoonnoon 制作 bookbar4
価格 1000円)
詳しいお問い合わせは作者まで